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司辻校一という生き方 - その 2

更新日:2021年12月29日

TOKIKO インタビュー 13

Extraordinary Ordinary People / 人並み外れた身近な人々




司辻 校一(かさつじこういち)さんは、” 越前まこも会 の会長。自称 ” 小百姓 ” 。

1952 年 5 月 18 日生まれ。福井県越前町出身。

司辻タイル工業

技術者、J R 西日本機械鉄道協会勤務の傍ら農業を始め、まこも生産とその普及活動に忙しい。

 

司辻さん インタビュー / その 2 < "まこもと生きる" 編 >



(その1からの続き・・・)



まこもさんって、ものすごい台風が来ても、絶対になぎ倒されない。それで、風が止むと、また元の立ち姿にシュッと戻るんや

【 柔軟性があって、強い。凛としている。その様な姿をご自分の人生と重ねていらっしゃるんですか?】

その様に在りたい。その為に、色んな人の人生を背負っているけど、皆、上に(天を指して)いるで、軽くしてくれる。そう在りたい。人生は、やっぱりぶれたらダメや


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【 司辻さんの幼少期の事を伺ってもいいですか?】

賢かったんやで、昔は。今はあかんけど。勉強せんでも、すごくできた子だったけど、わんぱくないたずら坊主でね。

小さい頃から今までで、下手すると、命を落とし掛けた事が 8 回ある

【 何があったんですか?】

後頭部に傷跡が残っている(かなり大きい)んだけど、これは、麻酔なしで縫っている。

小学校 2 年生の時・・・。

昔、テレビがなかったけど、この集落で 1 番最初にテレビを買ったのはお寺さんだった。それで、お寺さんや神社さんは、子ども達の溜まり場やったんや。男女問わず。女の子はあやとりしたり、皆んなでかくれんぼしたり。 その時に、テレビは座敷にあって、その横には客室の板の間の廊下があった。廊下に皆んな、キレイに正座して、テレビを見させて貰うのが、1 つの楽しみやった。

その縁側の下の地面に、植木鉢の棚があって植木鉢がずっと繋がって並んでいるけど、子ども達は、縁側に上がらないとダメだから、私が歳下の小さい子達を抱き上げて乗せてあげていたの。小学校 2 年の時に。

【 お優しい。】

その時に限って、「おい」って抱えようとした時に、1 人の子が逆らったから、いかんかった。押される様な感じでバランス崩して、後ろにひっくり返った。

そこに、植木鉢がずらっと並んでいて、私の頭は、植木鉢の淵にちょうどぶつかった。そしたら、当たったところがちょうど欠けていたんや・・・。

【 あらららら。それは運が悪かったですね・・・。ギロチンのイメージですね・・・。】

そんな感じやぁ。欠けてなんだら、まだ打っただけやっただろうけど、欠けていたから、ざっくり。ぐさーっと刺さって、「あ、痛っ!」と。

自分ですぐに起きたでしょう。左手でそこを抑えながら立ったら、ものすごい量の血がどばーって落ちた。お寺の住職さんが、「とうちゃん呼んで来い!」って。

父親は近所にいたんで、自転車で来た。頭の後ろを左手で抑えて、自転車の後ろを跨いで、隣の集落の診療所へ連れて行って貰った。軍医さんみたいな感じの先生やった。

【 野戦病院っぽいのですか?】

そう。そんなんや。診察台の上にベターって寝させられて、押さえ付けられて、麻酔なしでその場で縫われた。何針縫われたかも覚えてない。余りの痛さでね。傷口の痛さなんてもんじゃないんよ。針が刺さるのと、押さえて締められるのとで・・・。

【 小学校 2 年生で、その痛みに耐えられたんですね。でも、その場ですぐに縫合されて良かったですね。そうじゃなかったら、出血多量で大変な事態だったんでしょうね。】

だから、すぐに縫わないかんかったんだろうね。

でも、傷がど真ん中からほんの少しずれて斜めだったから、まだ良かった。まっすぐやったら、神経も切れて、少なくとも麻痺とかになっとったね。それが 1 回目。

【 2 回目は、どんな感じだったんですか?】

2 回目は、水死になり掛け。小学校 3 年生の時に、溜め池で泳いでいて・・・。

その溜め池は、真ん中が深い。でも、水際は浅かった。その浅いところが、急にズボッと深くなっていたんや。プールがないで、皆んなこの溜め池で泳いでいた。少し泳げれる様になると、向こうまで泳いで戻って来て、その浅いところに足が着けれる。

人が多くて、間を縫って戻って来た時に、どうも浅瀬の淵に足を着けたもんだから、足を滑らせて、ズボボって沈んでいった。少しして、氣付いたお兄さんが引き上げてくれたらしい。

【 らしいっていう事は、覚えていないんですか?】

何にも覚えていない。意識がなかった。多分、皆が反対向いていて氣付いて貰えなかったら、そのままお陀仏やった。水は吐かされたらしいけど、全然覚えてない。沈んでいた時間も、何も分からない。

【 水に対する恐怖心は、今でもお持ちですか?】

今でも水は怖いんや。水に入ったら、死ぬと思うんや。

だから、海水浴に行かれない。海の中に立ったら、震える。そんなに入っていないのに、足の下に少しでも高い石ころを探してしまうんや。「水は、死ぬもの」やと思っている。水の中で、目も開けられなくて、お風呂に入っている時に洗面器の中に水張って目を開けようとどんだけ練習しても、絶対に開けられない。皆んな水の中で、よう目が開けられるなと思って(苦笑)。それまでは泳いでたんやで。もう泳がれん。パニックになって・・・。

【それはお辛い体験でしたね・・・。3回目は?】

凍死。小学校 3 年生の時に。

【 え、溺れたのも小学校 3 年生の時ですよね。色々あったんですねぇ。ご両親、心配でたまらなかったんじゃないですか?】

それが、親には言ってない。

【 心配掛けたらダメだと思ったんですか?】

叱られると思って。どんだけ色々怪我してた事か・・・。(腕にある大きな傷の数々をお見せいただきながら)これは、鉈で切って・・・。

【 これは相当深いですね。骨とかに到達していてもおかしくなさそうな感じですが。】

ギリギリやったと思うよ。でも、ざっくりいって血がドバドバ出ていても、小学校 2 − 3 年生の頃って、どれだけ酷い怪我なのかよく分かっていないから、「あ、血が出た」って、自分で赤チンとかで応急処置をしていた。

(この後しばらく、大小様々な傷跡を検証。)

【 それで、さっきの凍死し掛けた話に戻ってお訊きしますが、何があったんですか?】

冬、雪深いでしょう。屋根に雪がいっぱい積もっていて、その中が暖かいから、溶けた雪の雫がツララに変わってぶら下がっているの。そのツララをとって歩くのが楽しくて。剣みたいにしたりして、遊びのおもちゃや。地面に積もった雪の上に登って、屋根の下のツララを引っ張って取るのを友達と競争していたんや。

今は雨どいがあるけど、昔はなかった。で、雫が滴って雪が溶けた場所があって、そこに落ちちゃった。ツララを取っていたら、足を滑らせて、その穴の中にズボッと。そこは、”蟻地獄” みたいなんや。

【 雪はどれぐらい積もっていたんですか?】

屋根がすぐそこだから、2 m 弱かな。

【 小学生が手を伸ばして軒先に届くんですから、ずいぶん積もっていたんでしょうね。】

そう。そういう時代やったん。それで、穴にズボッと落ちて(万歳の仕草)、抜けられんし動けんし上がられんし・・・。

子供やったら、普通は誰かがいなくなっても氣にせんと置いていくかもしれんけど、そこの家の中学 3 年のお兄ちゃんが、たまたま帰って来たところやったんや。それで氣付いて貰えたん。

お兄ちゃんに氣付いて貰えなかったら、万歳した格好のまま凍ってしまっていた。すぐに低体温になってしまうからね。それに、上からどんどん雪が来るから、発見して貰えないと思うよ。で、「子供はどこへ行った?」って事になって、春に雪解けになったら、ふにゃ〜んとなって出て来る(笑)。

【 そうならなくて良かったですねぇ(笑)。他にも話して差し支えない怖い思いをした体験談があれば、どうぞ。】

何があったっけ(笑)?

ヤクザにも絡まれたしなぁ。

【 何をしたんですか?】

借金していて返済できんでいたお友達の家にたまたま行ったら、取り立てのヤクザが 2 人いた。それで、私も捕まった。

【 あらら。】

それで、胡座の状態で、5 時間ずっと身動きできないで・・・、じっと座り続けた。

その人達は、目の前で暴れる暴れる・・・。2人で、ガンガンガンッて。お友達は蹴られるし、大変やった。

【 司辻さんには害が及ばなかったんですか?】

私は、目を瞑って何も話さん、動かん、ただ黙ってずっと同じ姿勢で座っとった。

【 お友達が目の前で暴行を加えられているところに 5 時間も居合わせて、ずっと黙りを決め込むのは大変でしたでしょう。】

ところが、相手の人達も、そのうちお腹が減ってくるんやで。向こうは根負けや(笑)。

【 司辻さんがそこに留め置かれていたのは、お友達の代わりに司辻さんから巻き上げようという魂胆があっての事なんですか?】

そうやろ。そういう世界の人達やからね。それを、私が、「すんません、すんません」って平に謝り倒していたら、もう相手の思う壺で、全部取られたやろうね。

【 でしょうね。】

丸裸にされたやろうね。多分、丸裸じゃ済まんやろうね。ずっと追っ駆けてくるやろうし。

【 これは、いつの話ですか?】

4 − 5 年経つかな?マコモ・サミットの前や。

ちょっとやそっとでは、もう動じなくなったよ。

ある時は、車で遮断機の中に入って出られなくなってしまったりもしたしね(笑)。

【 それは、なぜですか?】

車が前後で詰まってしまってて、線路の中で身動きが取れんなくなって。チャーン、チャーン、チャーン・・・って。電車も見えるわな。快速や。

でも、ある一瞬に機転が利いて急ハンドルで U ターンして、滑り込めた。

【 わあ。でも、そういう時って、意外とパニックにならないんでしょうね。腹を括って、とても冷静に対処できるんじゃないですか?】

多分、普通やったらオロオロしちゃうんでしょう。

私は、けっこうクリアーに見えるんや。必ず全体をいつも見ている。「おー、遮断機鳴ったな。しゃーねーな。あ、あそこが少し空いたな。そしたらそっちへ行こっか」みたいな。

【 静観というか、諦観・・・ですね。窮地に陥ったら、逆に視野が広がるタイプなんでしょうね。】

昔からじゃないかもしれないけど、けっこう諦観はしているかもしれんでな。視野は広いでな。

でも、元々ではないね。まこもさんと出会うまでに色々あって・・・。姉が亡くなって、心が閉ざされた様になって。世界も狭くなってしまって

【 お姉さまが亡くなったのはいつですか?】

小学校 3 年生、9 歳の時。9 月 9 日 9 時。突然おらん様になって・・・。赤ちゃんがお腹におって、心臓が持たんかったんやな。真夏を通り越したところでしょ。具合が悪いんで、病院に診察に行って、帰って来て、玄関で倒れていたらしい。

姉はもう嫁に行っとるから、私は、そんな事は何も知らんかった。知らされてない。葬式も何も出ていない。

【 相当なショックだった事でしょうね。】

それもやし、その時に父親から受けたお仕置きが余りに酷くて、心を閉ざしてしまった

私は、いつも怪我をいっぱいするわんぱく坊主やったけど、いい子やったんよ。勉強もできて賢かったしね・・・、そこまでは。

でも、あの時がなかったら、逆に、今がないでな。だら〜っとしてるかもしれんし。

【 どういう事ですか?】

多分、父親は不憫やったんやろうな。寂しかったんやろうな。

それまで、私は父親に叱られた事もなかったのに、いきなり柱に括られて殴られたんや。大変やったよ。お墓が目の前やし・・・。(括られた柱の)目の前に、家の中にお墓があったんよ。

【 ご先祖の?】

いやいや、姉ちゃんの・・・。

お嫁に行ったら普通はお墓は嫁ぎ先のところで終わるやろ。赤ちゃんも一緒やろ。要するに、向こうの家の世継ぎがいなくなった訳だから、守ってくれんやろうって事で、分骨をしてきたんや。そのお墓なの。玄関の中にその墓があったんや。お墓が墓地に行く前に。

【 何だか不思議なシチュエーションですね。】

新品のお墓。それを、自分らが墓地に持って行った。力があったし。石屋さんにして貰ったら、お金が掛かるでしょ。だから自分らで。

その新品のお墓が、玄関の戸を開けた右手に置いてあった。もう、あの時の怖さは、分からん。お墓の怖さもあったけど、それを前に父親に叱られる怖さはとんでもなかった。

【 その目の前で叱られる訳ですね。そういう事はよくあったんですか?】

いや、だから、初めて叱られたんで・・・。

【 やはり、お姉さまを失った悲しみや憤りの矛先を向けられたという事なんでしょうか?】

それが大きかったんやろうね。

【 理不尽な思いをされた事でしょうね。】

理不尽も理不尽。納得がいかんかった。その後ずーっと、親父が亡くなるまで尾を引いとったよ。お袋が 100 歳で亡くなって 7 年経って、その 20 年前やから、もう27 年前か。

親父に逆らう事もせんなんだけど、とにかく家を出たかったんや。どうやって家を出るかをずっと考えてばかりいた。親父の顔を見て暮らすのは嫌やった。

【 それくらいの傷を負ってしまったんですね。】

うん。早く家を出たかった。本当にあん時は相当怖かったからね。怖かったぁ。

【 折檻は、何回も続くんですか?】

いや、あん時の 1 回だけ。でも、本当に激しかったからね。母親が帰って来るまで、2 時間ぐらいずっと叩かれてたからね。お寺で捕まって・・・。

【 捕まえられる理由っていうのは何か特別にあったんですか?】

学校終わった後、学生服着て学生かばん担いだまんま遊びに行って、見付かったんや。

それがね、そんな事をした事はそれまでなかったんや。いい子やったんや。いつも、学校から帰って来たら、ちゃんと制服たたんでね。それに、勉強せんでもよくできたんや。

【 でも、本当にそんな事だけで、柱に括り付けられて 2 時間も折檻され続けたんですか?】

うん。

怖過ぎて、声出んでしょ。目も開けらんでしょ。「答えてみろ!」って言われても、声が出んからまた怒られ、「目、開けてみろ!」って言われても、目が開かんからまた怒られて・・・。「ちゃんと言う事聞け!」ってバチンッ!

【 辛かったですね。】

うん。何が辛いって、何にもできん事。何でそんな目に遭わないといかんのか分からん事。

【 今だったら、お父さまの心情も理解できるのでしょうかね。】

今は、その氣持ちが分かる。

【 でも、その一件があってから、司辻さんは、内向的になってしまうんですか?】

完全に ”止めて” しまった。自分の中に閉じこもってしまった。

【 それはお父さまに対してではないという事ですか?】

皆んなに対して。

それから、母親にどうやってかばって貰おうとか・・・。1 番上の姉は特別で、親代わりみたいな存在やった。だから、姉がずっと家に帰って来んから、寂しかった。

【 でも、玄関のお墓の中にいらしたんですね。】

でも、何のお墓か知らされてなかったから・・・。遊んでて、友達は皆うちに帰るでしょ。でも、私は、家の電氣が点くまでは、家の中に入られないんよ。お墓怖いから(笑)。

それで、制服着たまま遊びに行ったお寺で捕まるねんて・・・。父親は宮大工してて、そのお寺さんに修理に来てたから。

【 お墓が怖くて家に入られないから、仕方なしに初めて着替えないで遊びに行ったお寺でお父さまに見付かったんですね。】

そう。大変なお仕置きやったんよ。

【 でも、重大な出来事ですよね。その小学 3 年生の時の 1 日の出来事によって、その後の 40 年間心を閉ざして生きていく訳ですから・・・。その後の人生、どうなっていくのでしょう?】

私、よくこういう事をやっていたんよ(両手の親指と人差し指を合わせて小さな覗く穴を作り、その隙間から覗く)。この隙間から世界を見ると、望遠レンズに変わるんや。こんな小さな字が大きく見えるんや。

例えば、竹があったら、竹全体しか見えないけど、こうすると、竹の葉っぱの綺麗さだけに焦点が合うの。周りが必要なくなる。

【 その1点だけにぎゅっと集約する、凝縮して見る訓練をした感じでしょうか?】

だから、ヤクザの一件があった時も、実際は見えないんやけど、例えば柱の節なら節をずーっと見ている。それしか見えなくなってくる。

【 その状況でも、その柱の節が全てになりますものね。それは、その対象のものと対話する感じですか? ただ観察に徹する感じですか? それとも、内観なんですか?】

意識は一点に集中しているけど、人がどういう動きするかとかが、ものすごくよく分かる。目は凝視しているみたいでも、一瞬にパッ、パッと動いて、見えていない逆方向がしっかり見えてくる

【 そうしたら、普通の状態で人間が感知できない様なものに対しても敏感になってくるのではないですか? 氣配とか、エネルギーの流れとか?】

そうそう。見えてくる。音にも敏感になる。見えてない相手の動きが、頭の中に映像化して見えてくる

【 司辻さんは、右脳型ですね。】

そうやね、直感で生きているね

【 私も、直感に従って動いていますけれども、私達の出会いも、相当興味深かったですね。お互いが直感で決めた日時と場所だった訳ですから、成る様に成っていたのでしょうね。】

そうや。成る様にしか成っていないんや。そんなもんや。

私の人生も、そんな感じ。偶然の一致みたいな事が毎日起きているから、それが普通や

【 余り何が起きてもびっくりしませんね、もう。】

そう。本当は、そんなもんなんや。

【 この人生は、司辻校一としてお生まれになりましたが、その地域にその家庭環境で生まれたのが、もしも仮に自分で設定してきた事だったとしたら、何が目的だったと思いますか?】

何かなぁ。不思議なところに生まれてきたなぁ・・・。だいたい、名前からして不思議なんや。

【 そうですね、余り聞かないお名前ですよね。】

もともと江戸初期は司さんやったと思うけど、本家が越前の宮崎町小曽原という土地の庄屋さんやった。分家が 2 つ出ていて、司辻性の 全国の司辻性は、23 軒やったと思うよ(司辻性を持つ人は、全国で 100 人にも満たない非常に珍しいお名前)。 それに、1 番下の末っ子なのに、”一” が付く名前を与えられたしね。でも、それは 1 番上の姉ちゃんの人生が自分の中に一緒にあるという事かもしれん。姉ちゃんの赤ちゃんもいるんや。姉ちゃんとは 17 違いで。それから、まだいるんや。姉ちゃんの生まれ変わり・・・。

【 どういう事ですか?】

姉ちゃんが亡くなって生まれ変わって出てきたのが、2 番目のお姉ちゃんの長男。

【 そういう風に断言できるんですか?】

間違いないんや。私の甥っ子やけど、優しいし、自分の弟の様にかわいがって育てたんや。私の 10 歳下やけどね。どう考えても、完全に生まれ変わりやったんや。でも、その甥っ子も、実は自分で自分の身を絶った。

【 なぜですか?】

なぜでしょう〜? 幾つの時やったかな〜、もう忘れたなぁ〜。

でも、その時はもう結婚して、子供もいる歳やった。ちょっと、板挟みになったんやろうな。優しい奴やったで、どうしようもできんで、その道を選んだみたいやな。

そして、私はその時に、自分が ”感じるもの” を持っているのが分かったんや。甥の事は、それはそれはかわいがったでなぁ・・・。

【 甥っこさんとの強い絆があったからこそ、何かを感知したという事ですか?】

実は、ある山の中の集落の入り口をちょっと入ったところの柿の木で、甥は自死していた・・・。それで、葬式が終わったのに、なぜか甥の事が氣になって氣になって仕方がないんでな。「魂が ”あっちに還って” ないな・・・」という思いが、ばっと閃いて、うちの家内に「ちょっと一緒に付いて来て・・・」って。

【 亡くなった場所に行ったという事ですね。】

そう。ところが、その場所が分からなかった。

普通は本当の身内だけにしか教えない筈なんやけど、本署に行って事情を説明して、「そこに行ってお祓いをして、連れて帰りたい」と言ったら、初めてその自死の場所を教えてくれた。峠を超えて、山の中に入って行って、集落の入り口があるんや。そこから道路を少し行ったら 12 - 13 軒の集落がポツンとあるん。集落の入り口のすぐを左に 20 m 行ったところに、その柿の木があると聞いた。 峠を超えたら、霧雨になってきて、視界が悪くて、どこに行ったらいいのか分からないんや。ずっと走って行って、その手前になった時に、何だか分からんけど体が動かん。金縛り・・・。

【 車を運転中に?】

そう。全然動かんのや。どうやっても動かんまま、ずっと行ったら、雨の降り方が変わるんや。それが、柿の木の場所を通り過ぎたもんで・・・。

【 ここだよ、という知らせでしょうか?】

でも、そのまままっすぐ行って、集落に辿り着いた。そこは行き止まりや。山の中で、集落はそこしかないんやから。

誰にも尋ねたくないやん、こんな事・・・。でも、最後の家で、「実は近々こういう事があって、実はその木がどこなのか知りたいんや」と。

そうしたら、「今日、その木を切りました」って言われたん。

【 えぇ〜!】

それが、切ってくれて良かったんや。でも、甥っ子の魂はそこにいるんや。もうこれっ切りにしたいから、一緒に持って帰って・・・ていう事。

【 お迎えに行けましたね。】

そう。木が倒れていて、切り株のところで、「今、連れて帰ってやるからな」って言ったら、自分の体がすぅ〜って、軽くなった。

【 感じました?】

うん。動かなかった体が、すぅ〜っと動く様になった。軽くなった。

もう、あの時の動かない体の、「何だ、これは〜」っていう感覚のおかしな事と言ったらないね。その時に、自分で ”感じられる” っていうのが感覚的に理解できたんや。自分で分かる様になった。そういう事は、現実にあるんやって。見えないだけで

【 見えない事の方が多いですからね。3次元世界の住人である人間の知覚化できる領域なんて、たかだか知れていると思います。】

うん。だから、本当に、自分にとっては弟と変わらない様な存在だった甥っ子をうちに連れて帰る事ができて良かった。

それを含めて、お陰で、色んな人の後始末をさせられる事になってしまってるんやなって。それで、「これは、自分の仕事やなぁ〜」と

【 なるほど。】

だから、寝たきりのばあちゃんも、亡くなるまでうちでずっと面倒みたし、母親も 100 歳で亡くなるまでうちに引き取ったし。

もう、ちょっとやそっとの事じゃあ、驚かんもん。「あ、ほっかぁ〜」って

【 司辻さんのこれまでの人生で、1 番印象に残っている困難だった事って何でした?】

苦しかった事とか、困った事・・・とかって言っても、結局は、何とかなるもんなんや

【 そうおっしゃると思いました。諦観すると、そうなりますよね。自分で色々と自分を試す事を作っていく方なんじゃないですか?】

そうかもしれんなぁ。

”マコモサミット”も、自分がまだ何にも知らん時なのに、手を上げて越前に持って来たしね。

”マコモサミット”に初めて参加した時に、それも、サミットって何なのか知らんと行ってね、自分で約束して来てしまって・・・。

初めの場で、「ここで 1 番偉い人はどの人やろか? あの人か〜?」って、休憩の時間に名刺を持ってその人のところに挨拶に行ってね。「サミットする氣あるんか?」って訊かれたで、「はい」って。そんで終わりや。

【 そういう感じだったんですか?】

そう。それで、口に出したで、後はやり遂げるだけ。

【 それは、いつの事でした?】

サミットが 3 年前だから、その 6 年前。今から 9 年前やね。壇上に上がって人前で話した事もなかったのに、 9 年前のサミットで壇に登って 300 人の前で喋って、サミット招致を越前に落としてきた。だから、むちゃくちゃやわな(笑)。

【 そうなんですか?】

だって、まだ役所にも誰にも何にも言わんうちに、自分で出掛けて行って、勝手に決めてきたんやから。怖さも知らんとね・・・。

【 そういう無鉄砲のところがいいのかもしれませんね。】

そうかもしれん。考えないでいいんやから。

【 きっと、「こうだ!」って司辻さんがおっしゃったら、周りがそういう風に動くんでしょうね。】

でもね、私、本当に喋られなかったんやで。40 年間ずっと・・・。

【 今では信じられませんね・・・。40 年もの長きに渡って、どうされていたんですか?】

だから、悶々と・・・。

仕事の事は喋るんやけど、人と余計な事は喋らんかった。感情を抑えて、抑えて

【 周りの反応はどうだったんですか?】

「お前はそんなに喋る奴ではなかったじゃ・・・」って、同級生に言われたな。「お前、そんなんやったかな?」って。でも、仕事の事を言わしたら、折れんかったでな。自分の信念は通した。

【 口にこそ出さなくても、ご自身の中では自問自答を繰り返されていたんでしょうね。】

そうやね。常に、自問自答を繰り返してた。

だから、判断が早いわな、今は。夢の中でも、常にシュミレーションを繰り返している。

【 40 年自分の中に閉じこもっていた時期というのは、今現在の "司辻校一" を形作る上で、とても有意義で不可欠なものだったのでしょうね。 司辻さんは、きっと物事の本質をすぐに見抜くんでしょうね。】

うん。相手をじっと見ているのも、結局その人の本質を知る為に見てるんや。悪いところを見付けるんじゃなくて、いいところとかね。「この人、これがいいんやけど、良過ぎたらあかんねんて」とか。そういう事を見れる様になったわな。

【 フェアですよね。】

だから、色んな人に対して合わせられるんよ。極端な”自分、自分”もないし、人の事を観察して、どう人だか知った上で関わるから。

それは、閉じていた時間があったからだと思う。自分の価値観を持っていながら、どういう風に ”解読するか” やな。皆、考え方が違うで。でも、ずっと入ってくる情報を自分の中で処理していた時間が長かったお陰で、人の考え方とか、状況に対する判断は早いでな。

悪いところばっかり言っていると、悪いところしか見えなくなるから、そうじゃなくて、1 つのいいところだけを見てあげればいいと思うんや

【 いいところだけに焦点を当てて肯定的な関係性を築いていくというのは、人生全体に大きく影響を与えますよね。】

そうやね。その姿勢は、まこもさんにも活かされていると思う

【 ところで、まこもさんって、古い時代から、ずっと神社で使われてきたんですね。私は、最近まで知りませんでした。】

そう。まこも祭とかあるしね。

【 司辻さんは、まこもに関わった時は、既にそういう知識があったんですか?】

関わってから、色々と勉強して知ったんや。

【 ”神の宿る草” と言われる、日本ではとても特別な植物だと思うのですが、そこで神様や神社との関係もできていくじゃないですか。】

「ああ、やっぱりな」という感じやったね。父親も宮大工をしていたでね、それに、母親もお寺の筋なんや。曾孫。


話変わるけど、中学校の頃は、人里離れた木が鬱蒼と生い茂る場所で、1 人水晶を採っていたんや。夜、怖いぞ〜。何とも思わんけどな。安全鏡が邪魔して、夜、ライトがチカチカして。自転車で行っては、水晶を採っていた。誰〜もおらんところでやぞ。

【 でも、司辻さんは、余りそういうのは怖くないんですか?】

うん。家の中にあったお墓と ”お姉ちゃんの骨” から、怖くないの。玄関にあったからね、それからは、なーんも思わん。だって、今は、怖い事してるんやぞ。宿直。

【 宿直のお仕事もされているんですか?】

うん。県の。お客さんがいると、している。夜中、懐中電灯つけんで歩いて行くんやぞ。常夜灯の明かりだけで。コツン、コツン、コツン・・・って。

【 あの雰囲気はちょっと独特ですよね。】

外回りも 1 人で行く。普通は懐中電灯持って行くのが関の山やろ。でも、持たんのや。

【 あ、でも、暗闇で何かに光が反射したりしたら、逆に怖いですよね。】

そう、逆に怖いんやぞ。1 人で、コツン、コツンと、3 階まで行ったり来たり、行ったり来たり。

【 怖い目に遭った事ってありますか?】

昔は、火葬場で燃やしたやろ。田舎で。中学の時、自転車が壊れて峠を越えて普通やったら火葬場を通らない様に遠回りして帰るんやけど、部活終わって帰る時、墓地がずっとあるところをスーッと降りて行ったら、お葬式があった後で、トロトロと燃やしてる炎が見える。

【 荼毘の炎なんですね。】

そう。今でも、実は、火葬場の釜を詰めるレンガ屋もしているんで。

【 そういう事もしてらっしゃるんですか?】

自宅の敷地内にある、自家製のピザ釜でピザを焼く司辻さん。

その原理でピザ釜も作ったんやけどね。人間を焼くのも、バーベキューで牛肉を焼くのも、ピザを焼くのも、同じ事。それを分かっていない人は多いけどね。 ・・・最後は焼かれて終わるけど、この命は 1 っ回切りや。昔、子供の頃は、その "死ぬ" っていう意味がよう分からんで、わざと布団を被って、息が苦しくなるギリギリまで我慢したりしとった。ゼイゼイって、酸欠になって。

【 肺にまた空氣が入って来る時って、氣持ちいいですよね。「ああ、生きてる〜って」。私も試してみた事があります(笑)。】 

そんな事ばっかりやっていた。

【 色々と試してこられた司辻さんが、ものすごく後悔している事ってありますか?】

後悔はせん。したって始まらん。「あの時こうすれば良かった、あの時もこうしとけば良かった・・・」って、じゃあ、すればいいやん!、、、っていう話でね

【 だから、司辻さんは、口に出した事は絶対にやり通すんですよね。有言実行で。】

そう。あかんで元々やからね。

【 まこもさんもそうでしたものね。】

うん。それにしても、不思議な植物と出逢った。もう、 17 年前の事やけど。

【 どういう感じでおっしゃっているんですか?】

分からん(笑)。

まこもさんと関わってると自分じゃないところが出てくるんや。こんな技量じゃなかったと思っていたのに、あれやこれやとさせられてる。

【 未知の自分側面が、まこもとの関わりの中で引き出されるという意味ですか?】

そう。それに、今は、自分が心で思った事が、知らん間に終わってしまってる。何かをしたいと考えたら、勝手にその通りに進んでいくんや。まこもさんにはそういう力があると思う。「次はこうして、こうなって」って、連れて行かれてる感じがする

【 見えない力の手中にあるんでしょうね。まこもさんによって、司辻さんはどの様に人並み外れた存在になっていると思いますか?】

”なっている” と言うと、おこがましい。”していただいている” やと思うね。

【 まこもさんを扱うまでに、色々と試練の時があったじゃないですか。私が思うには、”神の宿る草” を扱うにふさわしい人間として、合格が出た氣がしますが。】

うん。昔は、本当に自分の考えている事を口にも出せんかったのが、ちゃんと話せる様になったし。昔は笑顔も作れなんだ。

絶対に、”こういう(指先で作った小さい穴から世界を見る)目” やったからね。「あの人はどういう動きをする?」とか、「その先はどうなっていく?」っていうのを読む目やった。

今は、「もう、何でもええやん〜」、「別にどうでもええやん〜」って

【 憶測ですが、「別にどうでもええやん」と思えるまで突き詰めて深く見続けたから、ある時吹っ切れた。執着がなくなったんでしょうね。】

そう。だから、失敗しない様に夢の中でもいつもシュミレーションして、「この先はどうなる?」ってずっと考えていた。失敗して叱られる怖さが身にしみているでな。父親に叱られたのは 1 回だけやったけど、あれは相当怖かった。 7 つ歳上の兄貴がいるけど、兄貴が努力家で勉強している姿を見ていると、「すごいな、俺にはできない・・・」とか思ったけどな。その兄貴を担任した事のある先生が中学の時 3 年間担任やった。よく勉強した兄貴としょっちゅう比べられて叱られた。私は、兄貴と必ず比べられた。でも、それが良かったんやろうな

【 謙虚になりますもんね。】

そうそう。受け入れなダメだし、受け入れたら氣も楽になる。以外と負けず嫌いやから、兄貴とは違うところで自分を活かしていこうと思うわな

【 受け入れた事で、お兄さまからの心理的な影響は受けなくなったのではないですか? 軸が自分に移って。】

だから、まあ、兄貴とは、「どっちが歳上や?」っていう風になるんや。「俺んとこに相談に来んと、自分で決めろや。兄貴は頭がいいんやから」って。

でも ”勉強のできる頭のいい” だけじゃダメねんて。物事の本質を見極めれんとなぁ

【 今では、自分らしいと思いますか?】

もう、家内が何言おうと、氣に入らんかったら口きかんし、下がらん。ピューっとどこかへ行ってしまう。「またどっかに行ったわ・・・」ってなもんで(笑)。「黙って行って、黙って帰って来る」って(笑)。

【 自覚症状あるんですね(笑)。】

どっちみち叱られるんやったら、口開けん方がいい。

【 余り説明的になるのは好きではないのでしょうか?】

そうやなあ。もうどうでもいいって。そのまんまやって。言ってみたら、怖いもんはないって事や

【 ”小我” を脱していますね。”神の宿る” まこもさんと一緒に、小さい人間のエゴを離れたところで、大いなるものの下で動かされているのでしょうね。】

普通は、自分が主導権を持って、自分で動かしているって思うんやね。でも、私は、やっぱり動かされているんやね。それは確かや

【 自然と関わって生きていると、そうなるのでしょうね。完全なコントロールはできないというか。】

委ねるしかない。それにしても、まこもさんは不思議な植物や。でも、何がって言われたら、よく分かんない。

【 どう不思議かというのは、読者の想像に任せるんですか?】

確かに、人の心は変える。まこもさんと出会った事で、 ”欲の世界” に入る人もいる。そういう人を何人も見ていて、自分はそうはなりたくないって。・・・鏡やね。どっちみち、丸裸なんやって。何も隠せないんやって。死んだら、それこそ本当に丸裸や

【 司辻さんは、いつも丸裸の自分を意識してらっしゃるんですね。】

そうやぁ。だから、もう、いつ死んでもいい。・・・って言ったら、きっとそんで終わりやなぁ(笑)。

【 そういう境地でいるというのは、やる事をやり尽くしたからですか? いつもいつもやり尽くしているからから?】

そうそう。毎日毎日、常にやり尽くす

【 司辻さんは、本当にお忙しいですものね。直前になるまで、空き時間が分からないですからね。】

予定の組めない人なんや〜。

【 だって、このインタビューも、繰り返しますが、昨日の夜に急に「明日は少し時間がある」っておっしゃるから、「ええ〜!」っと大慌てで越前まで車飛ばして来ましたもの(笑)!】

夕方から、宿直をせんとならないで・・・。

【 そんなご多忙極まりない司辻さんですが、まこもの栽培によって、どの様に人々や社会や地球に貢献していると思いますか?】

そうやなぁ。

まこもさんは、土地の土や水を綺麗にしてくれる。その土地を変える事ができるな。実は科学者も、まこもで汚染された土地の浄化を実験しているんや。詳しい事は表立って言えんけどね。

「まこもさんと麻さんとどっち?」って言ったら、まこもさんは芯が通っているけど、麻さんは人の心を惑わすところがある。裏と表がある

【 大麻の事をおっしゃっているんですね?】

そう。そう。”浅はか” の ”あさ” に変わるし。そして、まこもさんと麻さんと 2 つ持つと、ダメになる。

【 なぜでしょう?】

両方にパワーがあるから、”神” になってしまったつもりになるんや。本人達が、そう思い込むんや。・・・意外と多いよ。そう人は、なかなか ”戻って来ない” んや。そんな人は、もう、何人も知ってる。だから、そういう時は、自分から去る。住む世界が違うで。見てて、怖い時がある。

【 一般的な人の話をしているんですか?】

一般的な人の中にもいる。

【 自分では持ちきれない力を手に入れるという事ですか? 力を手に入れたと過信するんですか?】

そういう事やな。神様でないのに、神様が入った氣になる。

【 そういう場合は、自分の魂が、そこの高い周波数のレベルにまでまだ至っていないんでしょうね。】

うん。つまり、人間は、神様にはなれないよね。人間は、人間や。でも、より神様に近付こうとして、いわゆる宗教団体に入ってしまったりね。自分は、より ”高い” ところに立ちたいんや。教祖様にもなりたいってね。そういう人達の中には、どれだけ実生活でのらりくらりと逃げてきた人が多い事か

【 逃げている人に限って、自分以外の力のあるものに頼りたがるものなのかもしれませんね。】

うん。で、私も引っ張られるんや、宗教の世界に・・・。生き様を喋ってくれって頼まれるんや。で、喋ると、皆んなハァ〜ッてなるねんな。困ったもんやぁ。自分はただ、まこもさんが大好きなだけなんや。

【 司辻さんの様な、純朴そうに見えて頑固な方は、きっと何の影響も受けず、ひたすら自分とまこもさんの世界の中で生きていかれるんでしょうね。そんな、まこもさんが大好きな ”正当な?まこも人” の司辻さんに、私も、”まこもの人” と書いたまさにその日に出会えるとはね〜。本当に不思議な出来事でした。】

そう、それも ”あの” 場所(出雲大神宮)でね〜。

出雲大神宮の敷地内に植えられた、司辻さんのまこも。

【 その日の朝は、出雲大神宮の敷地内に田植えされたばかりだったんですよね。】

そうやったね・・・。

日本は、”神宿る国”やからね。だから、日本人は”神様の子”と言われているんやな。

それなのに、今、心が病んでる人が多いでしょ。本当に病んでいる人が多い。その事に氣付いていない人も多い。

まこもさんと接していると、心が落ち着くんやんな。特に日本人は

司辻さんのまこもを使ったまこも飯、まこもカステラ、福ノ縁、まこも苺大福などは、< 菓子処 江雲堂 >でお買い求めいただけます。時期により販売していない事もあるので、遠くから足を運ぶ場合、数日前に確認する事をお勧めします。 (福井県丹生郡越前町江南4−44−1 / 0778-32-2037)

【まこもさんへの感受性が強いという事でしょうか。】

そうやと思うよ。日本人はずっと自然の中で、自然への感謝と敬いの心を持って一緒に生きてきた人種なんやて

【そうですね。まさにアミニズム文化の中で独特の民族性を培ってきたと思います。日本が自然への感謝や敬いの心から遠ざかってしまったら、この”日本”という国はなくなってしまうんでしょうね。”日本人もどき”へと転落ですね。まこもさんの力も借りて、意識を高められたらいいですね。】

まこもさんは、土地や水の浄化のみならず、人の心の浄化もするでな。そして、まこもさんがそこに根付いていくと、他の生き物も一緒に喜んで繁殖する

【 そんなまこもさんは、氣候風土を選ばず、日本全域に自生できるというところが素晴らしいですよね。】

そう。どこででもいいんや。だから、植えたものが全部成功しなくても、1 株だけでもそこで根付いてくれたらいいんや。100 %上手い事いったら、世の中そんな苦労しませんから(笑)。

インタビューをさせていただいた <だいこん舎>のご主人の南和孝さんと。司辻さんのまこもを練り込んだまこも蕎麦は絶品。だいこん舎の蕎麦畑で自家栽培された, 無農薬の自然栽培十割蕎麦を使用。夏期はまこものかき氷、9月末〜11月までは、まこも天ぷらもいただける。 ( 福井県丹生郡越前町小曽原120-3-20 / 0778-32-3735)

【 いずれにしても、まこもさんは、どんな条件下でもしっかりとエネルギーを回せ、生命力が強いという印象を持ちました。】

まこもさんの生きている世界は、次元が違うんかもしれんね

【 周波数が高いのでしょうね。そういえば、以前に、まこもさんの苗を分けていただいたので、今、実家の庭に植えてありますが、あれはいずれ食べる事もできるのですか? 黒穂菌がないと肥大化しないという事ですが・・・。】

そのまま軸を食べたらいいんや。肥大化しないだけの話。今やったら、苗の新芽を食べてもいい。旨いよ〜。ものすごいエネルギー。

【 そうでしょうね。。毎日新芽をいっぱいいただきたい氣分です。陸上で中長距離を走っている中学生の娘にも、せっせと食べさせたい(笑)。ところで、司辻さんの今後の展望、将来の夢って何ですか?】

何しろ、環境を変えない事には ”日本丸” は潰れる。随時言ってるのは、”日本丸” は沈没する・・・という事。環境破壊とか、化学物質とか、遺伝子が云々とか・・・、それ以前に、”心” がどっか行ってしまってる

【 危機的ですね。私は 20 代の頃、ラフカディオ・ハーン(Patrick Lafcadio Hearn / 小泉八雲 / こちら)の書いた《知られぬ日本の面影》という本をよく開いていたんです。ハーンの眼に映っていた在りし日の、優しい日本の日常の情景や人々の純朴な心遣いや笑顔の美しさを、何となく懐かしく愛おしく感じましたね。今は、それが殆ど失われつつあるが、残念です。】

本当やね・・・。

脇道に逸れるけど、御神水のあるあの金毘羅さんの本来の表山道が、今はすっかり朽ち果てていて、私の母親がお金を寄付して造った車道がメインになってる。あの車道は、母親の思い出なんや・・・。信仰していたからね。所有していた山を売ったお金を神社のに車道を付ける為に、寄付した。突然にな。私らのポケットには何も入らないでな・・・(笑)。

【今、いっぱい返ってきていますよ。】

私は、そんなお金の事なんか思った事は 1 回もないんや。「ええやん、お袋、好きな事したんやから」って、兄とかに言ってる。

ところで、この前、本来の山道の石段をずっと登って来たんや。誰もあの石段をずっと使ってないで、荒れ放題になっている。それで、この秋に、あの石段の山道を綺麗にしようと思ってる。

【 それは素晴らしい事ですね。お母さまが特別に関わられた神社を、今は司辻さんが率先してお世話なさっているんですね。石段は、神社の正面になりますが、あそこの場を整える事で、エネルギーが変わるでしょうね。】

そうやね。でも、私はしません・・・、皆さんがするんです(笑)。

【 今、司辻さんの周りには若い年代層の人達も集まってきているので、色んな人達が手を貸してくださるでしょうね。”口にした事は、現実化する” 司辻さんですからね。】

ありがたいね。

【では、最後に、司辻さんから次世代へのメッセージをいただいてもよろしいですか?】

やっぱり、生物が絶えてはいけないわな。人間もその一部だで、人間の為だけに自然があってはいけないと思うな。この地球上に生かされている間は、地球の恵みを大切にしなあかん。死んだら、何に生まれ変わるんかは分からんで〜。人間のエゴは恐ろしいで、自分で自分のエゴに氣付いて、もっと大きな目で世の中を見んとダメだわな。自然と自分を切り離したらいかん

【 全く同感です。小さい頃から自然の中で過ごす時間も、過ごせる場所も、うんと減っていますが、特に子ども達が大自然の中で体や心で感じながら積み重ねる体験はとても大事ですね。】

うん。それと、人とのご縁の大切さ。本当やったら全く会えないかもしれない人と出会っていく訳だから、ご縁には感謝せなあかんね。それから、自分の家族や友人だけじゃなくて、周りの人々を皆んな同じ様に大切にしないとダメやね。

この地球、どんだけ持つんかね・・・。そこやって。人間って酷なもんでな、技術を開発して開発して、便利かもしれんけど、人間にとって本当に大事なものを自分達で壊し続けている

【 自然と寄り添う、自然と一体である生き方に戻っていかないといけませんね。自然の恵み豊かな母なる地球に生かしていただいているという感謝が、全く持てない環境になってしまっていますものね。】

そう。だから、感謝や。私は、まこもさんと一緒に、自然と関わりながら生きてるんや。育てたものが、皆んなに喜ばれたら、嬉しいでな

【 感謝の念を持って愛情を注いで育てたものが、皆さんのところに波及していくんですね。】

こんな仕事を、神様にいただいちゃったんです(笑)

【 素晴らしいですね。まこもさんのお陰で司辻さんにお会いさせていただけて、本当に感謝です。】

ご縁しかないでな。ちょっとずれてしまったら、もう会われないんやからね。

何しろ、人生は、100 % しかないでな。いつも自分が原点で、のろのろよったよったしながらでも、いつも 100 % で進んでいけたらいいなぁ

【 のろのろよったよったですか? それはいいですね。世界がよく見えて。高速を猛スピードでぶっ飛ばしても、何も面白いものに遭遇しませんからね。ゆっくり歩いていると、虫や花の 1 つ 1 つが語り掛けてくる豊かな世界です。何かまだ付け加えておきたい事はありますか?】

いや、何もないわぁ(笑)。何しろ、何も考えんで生きてきたし〜。何もしてないし〜。

【 はいはい、だったら、今後の司辻さんのご活躍を楽しみにしておきます(笑)。】

でも、本当に、まこもさんのお陰で、誰とも話せんかったのが、今は誰と話すのも怖くないからなぁ。まこもさんには感謝しかないんよ

実はね、田植えの日に、夜、集まってくれた皆んなと食べて話している時に、色んなものが湧き上がってきて、ボロボロ泣いてしまったんや。母親の事とか、姉の事とか思い出して、涙が止まらんくなって、皆んなびっくりしてしもうた。

【 そうだったんですね。もう、完全に出していい、手放していいんだよ・・・という事かもしれませんね。おめでとうございます。】

ありがとうございます(笑)。

【 良かったです。今日はたくさんお話ししてくださって、感謝いたします。】

楽しかった。


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天真爛漫元氣いっぱいの少年の人生は、小学校3年生の時、激変する。それからの 40 年間は大風に打たれ荒波に打たれながらも、ひたすら自分の殻の中に閉じこもって、内観し続けた。小さな明かり窓から見える世界を、ぶれない自分だけの視点から観察し続けた。

まこもさんとの出会いは、その40年の月日を経て培った鋭い観察眼と、自然と一体になった大我の感性を証明する事になった。小さい自分自身の存在と必死で向き合い続けた先に、完全なる小我からの離脱があった。

” 神の宿る草 ” まこもの「お姫さん」は、司辻さんの波乱の前半期を優しく包み込んで浄化し、全てを許容する道を指し示した。全ての体験を受け入れ、活かす道・・・。そんな司辻さんの瞳には、人々との繋がりへの感謝の心、人々に向ける無償の愛情の柔らかな光が宿っている。

今朝もまた、私は司辻さんのまこもパウダーを、沸いた出雲大神宮の真名井の水に混ぜ溶かす。風に煽られても決して屈しない頑強なまこもは、常に凛として天を仰ぎ続ける。「その様に在りたい」と司辻さんはおっしゃった。司辻さんに大事に育てられたまこもの、清涼としたその鮮やかな緑色を体に取り込みながら、私は今日1日の充実を確信する。


 

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